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2007 年度 実績報告書

食品の調理加工におけるポリフェノール化合物の消長と機能性の変動に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19700585
研究機関独立行政法人農業技術研究機構

研究代表者

竹中 真紀子  独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品総合研究所・食品工学研究領域, 主任研究員 (60353968)

キーワード食品 / 調理 / 機能性
研究概要

本研究では、食品の機能性が大きく変動するポイントである褐変現象に注目し、食品の調理加工中に起こるこれらの褐変物質の生成について、その部分構造を明らかにするとともに、食品の調理加工の現場においてこれらの褐変物質の生成を制御することにより、従来よりも高品質な食品を製造するための知見を得ることを目的としている。農産物の調理加工中に機能性が向上する例として、タマネギの搾汁液を加熱・濃縮して作製するオニオンエキスについて、加熱条件と機能性(ラジカル消去活性)の関係を一部明らかにした。レギュラータイプのオニオンエキス(ReOE)を加熱して作製するローストタイプのオニオンエキス(RoOE)は、ReOEの10倍以上のラジカル消去活性を有することを確認し、ReOEを60-140℃で1-10時間加熱し、褐変度およびラジカル消去活性の変動を評価したところ、いずれの温度においても褐変度およびラジカル消去活性は加熱が進むにつれて上昇し、あるところで低下に転じる傾向が見られ、100℃の加熱においては、10時間でラジカル消去活性が約20倍となった。さらにReOE、RoOEおよびReOEを100℃で10時間加熱したものそれぞれの分子量分画を行ったところ、いずれの構成成分も分子量3000以下から50000以上まで分布しており、特に褐変度およびラジカル消去活性の高い画分は分子量50000以上に存在していた。以上のことから、オニオンエキスの加熱工程においては成分間反応によって広い分子量分布をもった成分が生成し、特に分子量50000以上の褐変度の高い高分子成分が高いラジカル消去活性に寄与していることが明らかになった。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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