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2008 年度 実績報告書

食事脂質の必須脂肪酸バランスの制御による生活習慣病予防に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19700587
研究機関秋田大学

研究代表者

池本 敦  秋田大学, 教育文化学部, 准教授 (60295615)

キーワードドコサヘキサエン酸 / アラキドン酸 / 脂肪細胞 / 筋細胞 / 分化 / メタボリック症候 / α-リノレン酸 / リノール酸
研究概要

必須脂肪酸バランスはエイコサノイドの生理活性を変化させ、アレルギーや炎症、細胞増殖などを調節する。一方で、ドコサヘキサエン酸(DHA)などのn-3系列多価不飽和脂肪酸は、ある種の転写因子の活性を調節することで、細胞の分化を制御することが明らかとなった。昨年度までの研究で、DHAはマウス由来3T3-L1細胞の脂肪細胞への分化を抑制し、ラット由来L6細胞の筋細胞への分化を促進することが分かった。本年度は、同じ間葉系間細胞から分化する骨芽細胞の分化に及ぼす影響を解析したところ、マウス由来MC3T3-E1細胞の骨芽細胞への分化を顕著に促進することが明らかとなった。現在、これらの生理作用に必要な脂肪酸結合タンパク質や転写因子などの発現を解析中である。また、これらのDHAの効果を個体レベルで証明するために、ICR系雄性マウスにDHAの豊富な魚油を与えて、効果を検証した。魚油投与群は牛脂や他の植物油投与群と比較して、内臓脂肪量が有意に低下しており、生活習慣病予防に有効なことが示された。その他の生化学的指標は現在解析中である。
これらの成果を食生活に役立てるために、市販の脂肪酸を含有する健康食品・サプリメントの必須脂肪酸バランスの検証を行った。店頭やインターネット上で関連商品を検索すると、日本で販売されているも1のだけでも約200種類もの数があり、これらはカプセル型、飲料型、食用油型、通常食品型の4つに分類することができた。特徴的なもの37種類を分析しだところ、通常食品型にはリノール酸の含量が高いものがあり、必須脂肪酸バランスに問題が有る商品も見られた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] Synaptic vesicle-associated glycolytic ATP-generating enzymes : coupling to neurotransmitter accumulation2008

    • 著者名/発表者名
      Tetsufumi Ueda, Atsushi Ikemoto
    • 雑誌名

      Handbook of Neurochemistry And Molecular Neurobioloav 3

      ページ: 241-259

    • 査読あり
  • [学会発表] アセチル基含有脂質の栄養学的特性 : アケビ油と他の油脂との比較2008

    • 著者名/発表者名
      池本敦、佐藤謙太、藤井ゆみ
    • 学会等名
      日本脂質栄養学会第17回大会
    • 発表場所
      大阪市・大阪国際会議場
    • 年月日
      2008-09-05
  • [産業財産権] 高脂血症及び肥満の予防改善用組成物2009

    • 発明者名
      池本敦
    • 権利者名
      秋田大学
    • 産業財産権番号
      特許権、特願2009-115489
    • 出願年月日
      2009-05-12

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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