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2008 年度 実績報告書

脳神経系発生を中心とした母体の脂質栄養改善に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19700591
研究機関名寄市立大学

研究代表者

山本 達朗  名寄市立大学, 保健福祉学部, 助教 (90379389)

キーワードn-3 PUFAs / 脂質栄養 / 大脳皮質 / 神経回路網 / 神経新生 / グリア細胞新生
研究概要

本申請課題は、母体が摂取する脂質栄養が胎児脳の形態形成に与える影響について観察し、母体が摂取すべき適切なn-6/n-3比のあり方について見いだすことを目的として遂行した。欠乏食または正常食を摂取した妊娠期(胎生13.5日または17.5日)の母体腹腔にBrdUを投与し、胎生19.5日の胎児脳を抗BrdU抗体にて免疫組織化学法を行ったところ、胎生期大脳皮質における細胞産生パターンに違いがあることが見いだされた。また、Ki-67を用いた増殖細胞の免疫組織化学法においても、同様の結果が得られた。これらの所見は胎生期脳発達過程に脂肪酸が深く関わっていることを示唆しており、妊娠時の適切な脂質栄養摂取の重要性を示している。また、同様の食餌の母胎よって育てられた乳児の大脳皮質層構築について調べるために、HRPを用いた大脳皮質第V層ニューロンの逆行性神経回路標識を行ったところ、両食餌群の間に大きな差が見られなかった。これらの所見は、層形成をしているニューロンの発生には脂質栄養が大きく関与していないことを示唆するものであり、胎生期脳に見られる細胞増殖がグリア系に分化している可能性を示唆している。現在は、胎生期に増殖したニューロンがどのような発生運命をたどるかについて詳細な検討を行っている。また、本研究期間中に遂行できなかった食事性脂質栄養によって変動する分子群の検索については、引き続き遺伝子およびタンパク質レベルの検討を続けていく。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Taurine feeding inhibits bile acid absorption from the ileum in rats fed a high cholesterol and high fat diet2009

    • 著者名/発表者名
      Nishimura N
    • 雑誌名

      Advances in Experimental Medicine and Biology 643

      ページ: 285-291

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Histological study in the brain of the reelin/Dab1-compound mutant mouse2009

    • 著者名/発表者名
      Yamamoto T
    • 雑誌名

      Anatomical Science International (印刷中)

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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