本研究の目的は、爪遺伝子診断を利用することで食育の効果を高めることができるのかを明らかにすることである。今回は特に骨量獲得のための食育を実施するため、最大骨量に関与する因子の探索も同時に行った。結果、LRP5(rs376228)が最大骨量に関与する遺伝子多型の一つであること、運動経験の有無が骨量に影響することを明らかにした。遺伝子診断後に食育を実施したところ、自身の健康に対する意識が向上、食育の効果が上がった。従って、低侵襲性の爪を用いる遺伝子診断は、身体的負担をかけることなく、体質に対する意識を高める効果があり、食育を実施する際の新しいツールとして有用であると推察される。
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