生活習慣病疾患モデルの一種の脳卒中易発症高血圧自然発症ラット(SHRSP)にカノーラ油を6週間摂取させ、血圧調節に関わる器官である腎臓に対する影響のメカニズムを解明することを目的とした。SHRSPにおいても、正常血圧WKYラットにおいても、脂質酸化依存性の酸化ストレスの増加を伴った血漿脂質レベルの上昇を誘導するが、機能障害をほとんど伴わない腎傷害はSHRSPでのみ認められることが明らかとなった。また同時に、腎臓でのCOX-2およびe-NOSたんぱく発現が増大することが示唆されたが、高血圧関連疾患の進行促進へのこれらの関与についてはさらに検討が必要であることが明らかとなった。
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