森林教育プログラムの参加者に対する事前と事後の意識調査によって、森林の機能に対する理解と環境配慮意識・行動の形成との関係性の把握を行った。本研究の結果から、森林の機能の理解の違いによって形成される環境配慮行動や森林保全意識が異なることが明らかとなった。また、環境配慮行動や森林保全意識の形成を阻害する要因として自然志向や環境問題に対する関心などの環境認識があることが考えられた。仮説的ではあるが、森林の多面的な機能の理解から短期的な環境配慮行動の形成へと繋がるものと、長期的な環境配慮行動の形成へと繋がるものとがあると考えられ、狙いとする効果によってプログラムを比較検討し企画する必要があることが示唆された。
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