研究課題
平成21年度は、北限の海女仮想体験学習システムにおける現実感向上のために、平成20年度に実施できなかった、潜水時のデータ計測、潜水時ビデオ撮影、データ分析、現地データ収集を行った。また、システムの複数化と、海女の学習が可能なシステム試作、沿岸地域と内陸地域での出前講座実施・分析評価を行った。1 潜水時のデータ計測、潜水時ビデオ撮影、データ分析、現地データ収集前年度試作したセンサノードを用いて、2名の海女のウニ漁潜水時のデータ計測と潜水ビデオ撮影を行った。そのデータを分析したところ、計測はできたが、片方のセンサノードの不調や計測時の海水進入によりデータの欠損が判明した。このため海女の潜水データを仮想空間へ適用することはできなかった。2 システムの複数化前年度検討した、トラッキングセンサとヘッドマウントディスプレイに非接触の操作インタフェースを工作して加えることで、3セットの仮想体験システムとした。当初予算よりも削減になったため、4セットにはできなかった。また電子回路工作の不具合で操作インタフェースが満足に動作せず、改善が必要となった。3 海女の学習が可能なシステム試作これまでは仮想体験システムのみであったが、海女の学習が可能なシステムの試作を行った。1台のPCを共有してクイズ形式の設問に対し、複数人が回答可能とすることで被験者の学習意欲向上がみられた。今後は設問数追加等コンテンツ充実が必要である。4 沿岸地域と内陸地域での出前講座実施・分析評価沿岸地域では、久慈市で行われた海女フェスティバルとくじ冬の市、内陸では東北町でのサイエンスフェスティバル2009と八戸市の八食ふれあい祭りに出前講座としてシステムを展示し体験学習会を実施した。アンケート結果では、システムを体験した児童や幼児が海女に興味関心をもったことがわかった。また、システム軽量化や操作性改善が必要であることがわかった。
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教育システム情報学会研究報告 vol.24, no.2
ページ: 11-18
日本シミュレーション&ゲーミング学会全国大会論文報告集2009秋号
ページ: 14-15