本年度は(1)データベースの更新、(2)教員支援システムの仕様の検証、(3)教員支援システム(α版)の開発、を行った。 (1)では、平成19年度に現行の学習指導要領の教科教育の学習活動の中でメディア・リテラシー教育に関係するものを分析し、メディア・リテラシーの定義および構成要素に基づいて作成したデータベースに、新学習指導要領の小・中学校の教科教育においてメディア・リテラシー教育に関運する学習活動を追加した。(2)は、平成19年度に作成した教員支援システムの仕様をもとに、本データベースを利用することで教科教育におけるメディア・リテラシー教育の授業案を立案できるかを確認するため、4名の現職教員を対象に評価を行った。その結果、本研究の前提となるメディア・リテラシーの定義と、それぞれの教員が理解している定義とは異なるため、データベースを活用した授業立案が難しいことが明らかになり、データベースとともにメディア・リテラシーについて学ぶ機能の実装の必要性が分かった。(3)は(2)の結果をふまえ、メディア・リテラシー個別学習プログラムを作成し、2回の実証研究を通して完成させた。そして、このプログラムを実装した教員支援システム(α版)を開発した。
|