本研究では、第一に大学情報の有用性に対する認識について大学関係者と高校関係者を対象に調査・分析を行った。その結果、両者に認識について大きなギャップが存在するといえた。ギャップは主に以下の点であった。(1)大学関係者は「大学」の場は教員主導の環境づくりを重要視していたが、高校関係者は学生主導の場として考えていた。(2)大学関係者は短期的な教育結果を簡便的に示すことが重要であると認識していた。一方、高校関係者は短期的な結果より就職してからの活躍や就職してから役に立つ基礎的能力を身につけられる環境について重要視しており、長期的な視野にたった情報を求めていることがわかった。調査結果から、高校業界のニーズにマッチした大学情報の発信システムの雛形を構築した。
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