初年度となる平成19年度は。照射試験を行う設備として。簡易暗室内に可変電源により照度を調整できるシングルチップ型白色LED光源を設置した。白色LEDの発光波長帯は。現在主流となっているシングルチップ型としては標準的なものである。照度は電気的調整および照酎距離を変えることにより。最大5000ルクス程度まで確保できる。また。照度データロガーによる測定により。長期間にわたり。安定した照度が継続すること。また温度や湿度といった環境パラメーターに影響は起こらないことを確認したことから。検証試験の設備として適切であると判断した。検証試験の試料として。短波長側に吸収を有し。耐光性が低いとされるキハダなどの黄色染料や。長波長側に吸収を有するインディゴなどを絹や木綿布に染色した試験片。また染め紙を作成し。それらの反射スペクトルを基礎データのひとつとして測定した。いくつかの試料については。照射試験を開始し。現在も継続して退色や変色の様子を観察しているところである。
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