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2009 年度 実績報告書

中山間地域の空間特性を考慮した復興計画に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19700674
研究機関新潟大学

研究代表者

福留 邦洋  新潟大学, 災害復興科学センター, 特任准教授 (00360850)

キーワード中山間地域 / 復興 / 住宅再建 / 新潟県中越地震 / 集落移転
研究概要

本研究でけ災害時における中山間地域の脆弱性を明らかにしながら、どのような点に考慮すれば持続的な復興につながるのか考察することを目的としている。
研究方法としては新潟県中越地震の被災集落へ訪問、復興状況について現地把握を中心に行った。また新潟県庁、市町村等行政機関において統計等関連資料の収集を行った。
今年度は、主に中山間地域における災害発生時に大きな問題となる孤立集落と防災集団移転について把握、検討を行った。孤立集落の居住者からは、直後の孤立状熊から避難までの時間よりも、避難後の一時帰宅までの時間や帰村までの見通しが立たなかったことへの不安が多く聞かれた。情報機器の多重化等孤立集落の防災対策を行うだけでなく、災害発生後の孤立集落被災者への情報提供など発生後の対応が不可欠である。また、防災集団移転は、新潟県中越地震の被災地全体では約100戸が対象となったが、そのうち、早期に全戸移転が実施された集落について調査を行った。全戸移転か実現しなかった集落もある中で、完全移転ができた要因として、ほとんどの住宅が全壊したこと、被災住宅はすべて築20年以上で全世帯とも住宅に関する債務がなかったこと、農協糸の住宅共済への全世帯加入など被災に対する補償、見舞金等がまとまってあったこと、災害前から多くの世帯でいずれは集落を離村せざるを得ない・集落は消滅する可能性があるとの認識かあったこと、集落のリーダーが早期に集団移転の意思決定を行い行政よりも先行する形で調整を行ったことなどがあげられる。このようなことから復興計画において集落移転を検討する場合には災害発生前から地域の状況を十分に把握しておくことが重要である。なお3年間の研究成果等のまとめを韓国防災学会において報告した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 住宅再建から復興まちづくりへ-コミュニティをふまえた地域再生-2009

    • 著者名/発表者名
      福留邦洋・五十嵐由利子・黒野弘靖
    • 雑誌名

      自然災害科学 28-3

      ページ: 221-227

  • [学会発表] 新潟県中越地震における地域再建について2010

    • 著者名/発表者名
      福留邦洋
    • 学会等名
      Internationa lseminar on building and invigorating the Korean style disaster prevention village
    • 発表場所
      ソゥル産業大学(大韓民国)
    • 年月日
      2010-02-24
  • [図書] ボランティアにお金がかかる-中越発、支える人を支える仕組み-2010

    • 著者名/発表者名
      新潟NPO協会
    • 総ページ数
      54
    • 出版者
      新潟NPO協会
  • [図書] 地震災害への備えを考える-中越地震・中越沖地震で学んだこと-2009

    • 著者名/発表者名
      伊藤忠雄, ほか
    • 総ページ数
      70
    • 出版者
      新潟日報事業社

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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