研究概要 |
1)データ同化手法の開発において,対象としている東アジア生態系の基礎的な情報を得るために,すでに論文や学会発表要旨として出版さた渦相関法による炭素循環研究の成果をレビューし,初歩的な統合解析を行った。その結果,年間べスにおいて,ほとんどのサイトで陸域生態系側の炭素吸収を示しており,その大きさは年平均気温。降水量こよって制御されていることを明らカにした。 2)本研究で利用する東アジアの炭素動態のデータを得るために,東アジアの3大観測ネットワークであるJapanFlux(日本),Koflux(韓国),ChinaFLUX(中国)の責任研究者が集まる会合に出席し,デ-タの提供を受ける可能性について調査した。その結果,日本が管理するサイトを中心とした10-20箇所の観測サイトからデ-タの提供を受けることが可能であるとの判断し,今後,具体的な働きかけを行う予定を立てた。 3)データ同化手法の開発を行うに当たって,当該技術で世界をリードしている英国ブリストル大学Prof.ICPrenticeの研究室を訪問し,本研究について議論を行った。その結果,当初予定していたさまざまな同化手法のうち,MCMC法とアジョイント法を利用して研究を進めることが妥当であるとの結論に達した,さらに今後,本課題たついて,共同研究を行うことにした。 4)2)において,共同研究で利用するアジョイント法の数値計算プログラムを編集し、操作方法の確立や,適用可能性の検討を行い,本研究の対象としている生態系炭素循環モデルSim-CYCLEへの適用の準備を行った。
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