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2009 年度 実績報告書

東アジア域における人為起源排出量推計の不確実性要因の解明と高精度化

研究課題

研究課題/領域番号 19710024
研究機関独立行政法人海洋研究開発機構

研究代表者

山地 一代  独立行政法人海洋研究開発機構, 地球環境変動領域, 研究員 (40399580)

キーワード領域物質輸送モデル / 華北平原 / エミッション・インベントリ / バイオマス・バーニング / オゾン / CO / BC / OC
研究概要

本研究課題において昨年度までに構築した、詳細な時間・空間分解能(時間:一日毎・空間0.5度)のバイオマス・バーニング起源のemission inventoryを利用して、2006年6月の中国華北平原を中心とする東アジア地域を対象とした領域物質輸送モデルシミュレーションを実施した。同時期に実施した華北平原中心部の泰山集中観測データと比較し、大気物質濃度の再現性を確認した。バイオマス・バーニングの日々の影響を考慮していないモデルシミュレーションと今回作成したdaily emission inventoryを用いたモデルシミュレーションを比較した結果、daily emission inventoryが、オゾン、CO、エアロゾル(BCとOC)濃度の再現性の大幅な向上に有用である事が示された。また、daily emission inventoryを用いた場合、モデルと観測の間の相関係数はr=0.54-0.66となり、バイオマス・バーニングの日々の影響を考慮していないもの(r=0.03-0.46)と比べて、非常に良い。月平均オゾン濃度も大幅に改善し、本研究は、東アジアの領大気物質輸送モデル予測精度の向上に成功した。6月の中国華北平原は、冬小麦収穫後の野焼きの影響で大気環境が悪化している可能性がある。daily emission inventoryと領域物質輸送モデルを用いた本研究では、6月上旬の華北平原の大気汚染物質濃度に対する野焼きの影響を定量的に評価した。一方、モデル実験・観測との比較研究は、モデル実験がCOとBC濃度を約2倍程度過小評価している事を示しており、さらに、この過小評価は、バイオマス・バーニング起源の排出量以外の要因によると指摘した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Impact of open crop residual burning on air quality over Central Eastern China during the Mount Tai Experiment 2006 (MTX2006)2009

    • 著者名/発表者名
      Yamaji K
    • 雑誌名

      Atmospheric Chemistry and Physics Discussion 9

      ページ: 22103-22141

    • 査読あり
  • [学会発表] 華北平原の野焼きによる大気質への影響評価2009

    • 著者名/発表者名
      山地一代
    • 学会等名
      2009年日本地球惑星科学連合大会
    • 発表場所
      千葉市、幕張メッセ国際会議場
    • 年月日
      2009-05-20

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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