研究概要 |
将来技術の実用化とその普及についての評価やシナリオについてサーベイを行う. このデータをこれまで構築したミクロデータと融合させることで将来シナリオを考慮した新しいデータベースを構築した. 予算などの面でサーベイが行えなかったため, 各国のカウンターパートまたは本研究者がこれまで蓄積している政府発表の政府予測値を用いてシナリオを構築する準備を行った. ミクロデータを用いて, これまで開発した理論モデルに一致した実証を行えるためにモデルの推定を行った. 本研究者の既存研究Managiら(2004, 2005)及びManagi(2006)では企業のビンテージを考慮した生産性の推定方法を提示したが, 企業の参入・退出を考慮したモデルに拡張し, 実証を行った. そして, 政策と市場のシグナルの技術進歩へのインセンティブについて実証的に明するための準備研究をおこなった. 実証面では, 本研究者らは, これまでエネルギー産業や鉄鋼業など製造業や農林業に対して, また日本・米国, 中国・インド対象に環境政策の技術進歩への影響について分析を行ってきた(e. g., Managi et al., 2008 Energy Policy 36(1)201-209. ; Managi et al., 2008, Land Economics ; Managi, 2008 World Review of Entrepreneurship, Management and Sustainable Development, Ecological Economics ; Managi and Kaneko, 2008 ; Managi, 2009 Technological Forecasting and Social Change ; 馬奈木, 2008 ; -藤井, 金子, 金原, 馬奈木, 2008 ; Managi, 2008). なお, 近年注目され始めている, 政府からの規制の代替としての企業の自主的取り組みに対しては, 本研究者らの既存研究をもとに影響を分析した。
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