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2008 年度 実績報告書

経済学的アプローチによる「持続可能な消費」の分析

研究課題

研究課題/領域番号 19710040
研究機関静岡大学

研究代表者

高瀬 浩二  静岡大学, 人文学部, 准教授 (20350358)

キーワード産業連関分析 / 消費技術 / ライフサイクルアセスメント / 持続可能な消費 / 時間制約 / リバウンド効果 / シナリオ分析 / 消費者行動
研究概要

現状の生活水準を維持しつつ, 消費生活に起因する環境負荷排出のより少ない消費パターンを探る研究分野は「持続可能な消費」(sustainable consumption)と呼ばれる。この分野の既存研究には工学的な分析モデルを用いた分析が多い。一方, 経済学には消費者行動に関する多くの研究蓄積があるため, 「持続可能な消費」に関して, 経済学が果たすべき役割は大きい。この問題意識から, 「持続可能な消費」について, 経済モデルを明示的に用いた分析を行い, 複数の代替的な消費パターンの環境評価を行った。分析に用いるモデルは, 2つのサブモデルから構成される。1つ目のサブモデルは廃棄物産業連関モデル(WIOモデル)であり, もう一方は経済学的な消費者モデルである。WIOモデルは, 伝統的な産業連関モデルを生産及び消費に付随する廃棄物処理にまで拡張した分析モデルである。WIOモデルにより, 動脈・静脈部門の間の財と廃棄物の循環を定量的に把握することができるため, 消費財の生産とそれに付随する廃棄物管理で排出される環境負荷を計測することができる。後者の経済学的な消費者モデルでは, 財と時間の組み合わせで表現される「消費技術」について, 時間制約と所得制約の下での効用最大化行動を仮定する。消費パターンの変更は, 財価格や所得の変化を通して生産に影響を与え, その結果, 社会全体の環境負荷にも影響するが, このような消費行動の変化の社会全体への影響は, 消費者モデルとWIOモデルのフィードバック過程で表現される。この消費者モデルとWIOモデルを統合した分析モデルを用いることにより, 典型的な「持続可能な消費」シナリオについて, 消費者による消費・廃棄行動に起因して直接・間接に排出される環境負荷の現状消費パターンからの増減を測定した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] An Integrated Model for Evaluating Environmental Impact of Consumer's Time Use2008

    • 著者名/発表者名
      Takase, Koji
    • 学会等名
      The 8th International Conference on EcoBalance
    • 発表場所
      東京ビッグサイト
    • 年月日
      2008-12-11
  • [学会発表] 生活時間に起因する環境負荷評価 : 「消費技術」と廃棄物産業連関2008

    • 著者名/発表者名
      高瀬, 浩二
    • 学会等名
      環太平洋産業連関分析学会第19回(2008年度)大会
    • 発表場所
      山口大学
    • 年月日
      2008-11-16
  • [学会発表] Environmental Impacts of Alternative Consumption Patterns with Their Related Income and Price Changes2008

    • 著者名/発表者名
      Takase, Koji
    • 学会等名
      The 2008 International Input-Output Meeting
    • 発表場所
      Universidad Pablo de Olavide(スペイン)
    • 年月日
      2008-07-11

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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