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2007 年度 実績報告書

FOXハンティングシステムを利用した紫外線耐性付与遺伝子の探索と解析

研究課題

研究課題/領域番号 19710055
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

近藤 陽一  理化学研究所, 植物ゲノム機能研究チーム, リサーチアソシエイト (00391954)

キーワード紫外線 / 環境応答 / 植物 / 二次代謝産物
研究概要

FOXラインはある遺伝子の機能が増強された変異体のプールであり、ここから得られる変異体は優性の表現型を示すので選抜に有利である。本研究ではFOXラインを用いて、紫外線耐性をもたらす遺伝子の探索を行う事を目的とし、新規のスクリーニング法を考案した。このスクリーニング法は96穴プレートで直接植物を生育させ、プレートリーダで蛍光強度を測定する事により、本葉の紫外線吸収色素の含量を速やかに測定するものである。
本年度は本スクリーニング法を用いて、紫外線吸収色素が野生型よりも高蓄積する幾つかの変異体の単離に成功した。現在、単離した変異体の一つについて解析を行っている。当該の変異体は紫外線照射による光合成量子収率の低下が野生型よりも遅く、DNAにシクロブタン・ピリミジンダイマーが産生される頻度も低いなど、紫外線耐性の表現型を示した。また紫外線照射に対する紫外線吸収色素量の変化を確認したところ、野生型よりも変異体の色素増加量が多い事が判明した。そこで代表的なフラボノイドなど二次代謝産物の合成酵素遺伝子の転写量を確認したところ、CHS、 PAL1、 C4H、 CHI、で紫外線照射後の転写産物量が野生型よりも多かった。これらの事から、前述した変異体の表現型の原因遺伝子は、紫外線照射による色素量の増加を転写レベルで制御し、紫外線に対する防御応答の一端を担っている因子であると考えられる。現在、この変異体に導入されているcDNAの同定を行っているところである。cDNAの同定が済み次第、更なる詳細な解析、及び原因遺伝子のノックアウト株の表現型を確認する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] イネFOXラインからの色素高蓄積変異体の単離と解析2007

    • 著者名/発表者名
      近藤陽一、川島美香、市川尚斉、長谷川由香子、石川明苗、蒔田由布子、廣近洋彦、松井南
    • 学会等名
      第30回日本分子生物学会年会・第80回日本生化学会大会 合同大会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2007-12-12
  • [学会発表] Isolation of rice cDNAs for higher accumulation of pigments from rice FOX lines2007

    • 著者名/発表者名
      Youichi Kondou, Mika Kawashima, Takanari Ichikawa, Akie Ishikawa, Yukako Hasegawa, Yuko Makita Hirohiko Hirochika and Minami Matsui
    • 学会等名
      The 18th lnternational Conference on Arabidop sis Research
    • 発表場所
      北京
    • 年月日
      2007-06-21

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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