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2007 年度 実績報告書

低温度差で熱音響現象を発生させる方法の基礎検討 -低温廃熱の有効利用に向けて-

研究課題

研究課題/領域番号 19710072
研究機関同志社大学

研究代表者

坂本 眞一  同志社大学, 研究開発推進機構, 特別研究員 (40449509)

キーワード熱音響 / 低温度差 / 廃熱 / エネルギー変換 / 粒子速度分布 / 音圧分布
研究概要

熱音響冷却システムの冷却特性向上に向けて3つの提案を行い,その影響について検討した.
1.粒子速度分布を調整するためにフェイズアジャスターを提案する。
システムの断面積を狭くするデバイスで、システム内の粒子速度を調整する。PAはシステム内に発生する音波の音圧と粒子速度の位相を調整する役割を果たし,低い周波数である1波長共鳴とさせ,冷却特性を大幅に向上させることが確認された.3種類の内径の違うフェイズアジャスターを製作し、その効果を確認した。2波長共鳴を1波長共鳴にすることが可能となり、冷却効果の大幅な向上を確認した。また、熱エネルギーから音エネルギーへのエネルギー変換効率の大幅な向上を確認した。内径変化によって、変換効率も変化することを確認した。
2.音圧分布を調整するためにトリガーチューブを提案する。
システムの一部を分岐するデバイスで、システム内の音圧を調整する。トリガーチューブを3種類作製し、試作機に取り付けて、その効果の検証を行った。そのうちの1つにおいてのみ、熱エネルギーから音エネルギーへの変換効率の上昇を確認した。残りの2つにおいては変換効率を低下させていることがわかった。
3.変位を調整するためにメンブレンを提案する。
システムの断面を塞ぐ薄膜状のデバイスで、システム内の変位を調整する。数種類の薄膜を用いて、熱音響冷却システムに適用した。薄膜を導入することによって、熱エネルギーから音エネルギーへの変換効率の上昇を確認した。
しかしながら、設置位置においては悪影響となる場合もあることが確認された。
3つの提案ともに効率の向上を確認したが、条件(形状、位置など)を選ぶ必要があることが確認された。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (8件)

  • [雑誌論文] Effect of Phase Adjuster upon Improvement in Cooling Effect of Loop-tube-type Thermoacoustic Cooling System2007

    • 著者名/発表者名
      S. Sakamoto, Y. Imamura and Y. Watanabe
    • 雑誌名

      Jpn. J. Appl. Phys 46

      ページ: 4951-4955

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Modulation of Sound Field in Looped Tube Thermoacoustic Cooling System with Membrane2007

    • 著者名/発表者名
      Y. Imamura, S. Sakamoto and Y. Watanabe
    • 雑誌名

      Jpn. J. Appl. Phys 46

      ページ: 4417-4420

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Study on Thermoacoustic Cooling System Using a Resonance Tube to Induce One-wavelength Mode Resonance2007

    • 著者名/発表者名
      H. Yoshida, S. Sakamoto and Y. Watanabe
    • 雑誌名

      Jpn. J. Appl. Phys 46

      ページ: 4413-4416

    • 査読あり
  • [学会発表] 積層メッシュにおける音と熱のエネルギー変換についての考察^*-熱音響冷却システム実用化に向けて-2008

    • 著者名/発表者名
      坂本眞一 辻良行 西村由貴子 渡辺好章
    • 学会等名
      日本音響学会
    • 発表場所
      千葉工業大学津田沼キャンパス
    • 年月日
      2008-03-18
  • [学会発表] フェーズアジャスター内径変化による熱音響システムのエネルギー変換効率の向上2007

    • 著者名/発表者名
      坂本眞一, 西川昌宏, 石野貴廣, 渡辺好章, 千田二郎
    • 学会等名
      超音波エレクトロニクスの基礎と応用に関するシンポジウ
    • 発表場所
      つくば国際会議場
    • 年月日
      2007-11-13
  • [学会発表] 緩和時間τを考慮した熱音響システム設計手法の検討-ωτによるスタック位置の決定-2007

    • 著者名/発表者名
      辻良行, 坂本眞一, 石野貴廣, 渡辺好章, 千田二郎
    • 学会等名
      超音波エレクトロニクスの基礎と応用に関するシンポジウ
    • 発表場所
      つくば国際会議場
    • 年月日
      2007-11-13
  • [学会発表] 熱音響冷却システムの小型化に向けたエネルギー変換効率に関する基礎研究2007

    • 著者名/発表者名
      若田哲也, 坂本眞一, 西川昌宏, 渡辺好章
    • 学会等名
      超音波エレクトロニクスの基礎と応用に関するシンポジウ
    • 発表場所
      つくば国際会議場
    • 年月日
      2007-11-13
  • [学会発表] 熱音響冷却システムにおいてスタックの熱源接触部に銅メッシュを設置した際の効果2007

    • 著者名/発表者名
      宮直基, 坂本眞一, 渡辺好章
    • 学会等名
      超音波エレクトロニクスの基礎と応用に関するシンポジウ
    • 発表場所
      つくば国際会議場
    • 年月日
      2007-11-13
  • [学会発表] ループ管方式による熱音響冷却システムの実用化に向けた検討-分岐路による管内音場の制御-2007

    • 著者名/発表者名
      石野貴廣, 坂本眞一, 渡辺好章
    • 学会等名
      日本音響学会
    • 発表場所
      山梨大学
    • 年月日
      2007-09-20
  • [学会発表] ループ管方式による熱音響冷却システムの実用化に向けた検討^*-フェーズ・アジャスタによる熱から音へのエネルギー変換特性向上について-2007

    • 著者名/発表者名
      坂本眞一, 石野貴廣, 西川昌宏, 渡辺好章
    • 学会等名
      日本音響学会
    • 発表場所
      山梨大学
    • 年月日
      2007-09-20
  • [学会発表] 熱音響システムのエネルギー変換効率向上に向けて-フェイズアジャスターについての検討-2007

    • 著者名/発表者名
      坂本眞一, 渡辺好章, 千田二郎
    • 学会等名
      非線形音響研究会
    • 発表場所
      財団法人加藤科学振興会 軽井沢研修所
    • 年月日
      2007-07-21

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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