飛行時間型二次イオン質量分析(TOF-SIMS)による固定化タンパク質の配向評価法の確立を目指して、複数の固定化タンパク質試料をいくつかの一次イオン源で測定した。結果として、固定化したチトクロムb5およびリゾチウムそれぞれについて、固定化条件と一致する最表面部分がTOF-SIMSで検出されたため、TOF-SIMSによる固定化タンパク質の配向評価は可能であったと考えられる。また、一次イオン源は、C60+のような巨大なクラスターイオンである方がタンパク質の配向や構造変化を詳細に評価できる可能性が示された。
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