安全運転管理教育システムASSISTは、車両にセンサとコンピュータを搭載し運転行動を記録するとともに、データ通信カードによってサーバに運転行動データを送信し、遠隔地からの安全管理を行うシステムである。本年度は、長距離の走行を行う運送会社の大型トラックに搭載したASSIST用の車載システムを用いて、運転行動データを蓄積し、そのデータ解析や管理用ソフトウェアの開発を行った。また、一方で普通乗用車を用いて追突事故防止に加えて出会い頭事故防止についてのソフトウェア開発を行った。 大型トラックへの搭載では、長期間の運転行動データを蓄積することができた。主に3人の運転者が運転しており、それぞれの不安全の度合いの違いが不安全割合で指摘できた。また同じ運転者でも日によって不安全割合が違うことや、一乗務中でも不安全割合の値に大きな変化があることがわかった。個々の不安全な状態についてさらに解析したところ、追い越し時の車間距離のとり方が人によって異なり、危険な状態で追い越しをしている状況の指摘や、自動判別をする際の方法が明らかになった。 普通乗用車にて、一時停止すべき場所での不安全行動を車載コンピュータで識別し通報するソフトウェアを開発し、追突事故防止と出会い頭事故防止の両面からの安全運転度の評価が可能となった。
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