研究概要 |
研究の成果について 研究初年度の平成19年度に年間通じて計測および収集したデータを解析し, 可燃性の季節性などについて検討した。燃焼エネルギーのピーク到達時間はクスノキについては, 生葉・落葉で差はなかったが, アベマキについては生葉と落葉ともに, ややばらつきがみられた。ピークエネルギー量はクスノキ成木の生葉は約50〜60 cal g^<-1>であるのに対して, 萌芽枝の生葉は約60〜110 cal g^<-1>と大きな変動がみられた。クスノキ落葉では成木・萌芽枝ともにほぼ100〜130 cal g^<-1>であった。アベマキのピークエネルギー量は, 生葉が約60〜80 cal g^<-1>, 落葉が約80〜140 cal g^<-1>で, アベマキの方が生葉・落葉ともにクスノキに比べて大きな変動がみられた。 上記のような可燃性のデータをモデルに入力する際, 植生がどのような配置パターンを取っているかという点を考慮する必要があった。そこで, フラクタル性を用いて植生分布の配置パターンを定量化する手法の開発にも取り組んだ。植生分布を, ALOS衛星に搭載されたPRISMデータを用いて植生の有無を2値化し, 植生が密集しているのか, ばらついて分布しているのか, という配置パターンをLacunarityという指標を用いて定量的に評価する方法を検討した。
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