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2007 年度 実績報告書

コヒーシンによるヒト染色体の構造形成と遺伝子発現制御

研究課題

研究課題/領域番号 19710161
研究機関東京工業大学

研究代表者

坂東 優篤  東京工業大学, バイオ研究基盤支援総合センター, 助教 (90360627)

キーワードコヒーシン / ChIP-chip解析 / インシュレーター / 転写制御 / CTCF
研究概要

コヒーシンは、酵母からヒトまで高度に保存され、姉妹染色分体の接着に重要な役割をもち、さらに高等真核生物においては、コヒーシンが染色体構造形成を伴った転写制制御の関与することが報告されていた。我々は、HeLa、RPE(ヒト網膜繊維芽)、正常B細胞において、DNA tilling array(ENCODEチップ、whole genome array)を用いたコヒーシンのChIP-chip(クロマチン免疫沈降法とDNAチップ)解析を行い、コヒーシンのヒト染色体上の結合領域を同定した。同定した領域は、インシュレーター因子CTCFのChIP-chip解析から得られた局在領域と一致した。さらに、コヒーシンとCTCFは、それぞれのChIP後のIP分画を、さらに互いの因子で2回目のChIPを行う実験(re-ChIP assay)から、同一染色体上で共局在することを明らかにした。また、RNAi実験から、コヒーシンの染色体上の特異的な領域への局在は、CTCFに依存することを示した。コヒーシンやCTCFの局在は、遺伝子内及びその近辺に、遺伝子間領域に比べ多く見られることやコヒーシン及びCTCFをノックダウンした細胞でのDNAチップを用いた転写解析から、周辺にコヒーシン及びCTCF結合領域がある遺伝子の発現が増加する傾向にあった。
CTCFは、ゲノム上の遺伝子発現の調節領域を決定するインシュレーターとして機能することが知られているが、今回、明らかにした結果から、CTCFと共にコヒーシン自身がインシュレーターとして機能し、遺伝子発現の調節を行っていることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Cohesin mediates transcriptional insulation by CCCTC-binding factor2008

    • 著者名/発表者名
      Kerstin S. Wendt, Keisuke Yoshia, Takehiko Itoh, Masashige Bando, Birgit Koch, Erika Schirghuber, Shuichi Tsutsumi, Genta Nagae, Ko Ishihara, Tsuyoshi Mishiro, Kazuhide Yahata, Fumio Imamoto, Hiroyuki Aburatani, Mitsuyoshi Nakao, Naoko Imamoto, Kazuhiro Maeshima, Katsuhiko Shirahige, Jan-Michael Peters
    • 雑誌名

      Nature 451

      ページ: 796-801

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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