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2009 年度 実績報告書

ヒトデ類の自切の分子機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19710190
研究機関東北薬科大学

研究代表者

鵜飼 和代  東北薬科大学, 薬学部, 助教 (60433512)

キーワードマヒトデ / Asterias amurensis / 自切 / 自切誘起因子 / APF / ニコチンアミド / N-メチルキノリン酸 / NMDA受容体
研究概要

マヒトデ(Asterias amurensis)を中心に昨年度までに同定した自切誘起因子(ATP)であるニコチンアミドとN-メチルキノリン酸の混合物を用いて、自切を誘起しその分子機構の解明を目的として、関連受容体の阻害剤試験を行った。阻害剤試験あるいは亢進剤を用いた試験から、グルタミン酸神経系NMDA受容体をはじめとしたグルタミン酸神経系が関与すること、これらの神経系を制御するDARPP-32とも連動し、protein phosphatase 1の阻害が継続することにより、自切を促進することが分かった。DARPP-32はドパミン神経系の制御に関与することから、ドパミン神経系の関与を検討したところ、D1が自切を促進、D2が阻害した。また、多量のニコチンアミドは、一部のNAD代謝系を阻害することがあるため、関連する酵素の阻害実験を実施した。NAD依存性のサーチュインやprotein phosphatase 2Bの阻害が自切時間を短縮した。これらの機構の詳細を今後検討する。
阻害剤試験などから自切への関与が示唆されたNMDA受容体のNR1、DARPP-32とN-メチルキノリン酸はキノリン酸がメチル化したものと予想されることから、キノリン酸の産生酵素である3H34DAの遺伝子がマヒトデに存在するかどうかの研究を開始した。いずれも、棘皮動物に存在することが確認されていないため、ヒトあるいはマウス、ラットでの配列を基にプライマーを作成し探索を行っている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 学会発表 (3件) 図書 (1件)

  • [学会発表] マヒトデ(Asterias amurensis)の自切の分子機構2009

    • 著者名/発表者名
      鵜飼和代, 永井宏史, 浪越通夫
    • 学会等名
      第6回棘皮動物研究集会
    • 発表場所
      東京東京工業大学大岡山
    • 年月日
      2009-12-12
  • [学会発表] Mechanism of Autotomy of Asterias amurensis2009

    • 著者名/発表者名
      Ukai Kazuyo
    • 学会等名
      The 25th NAITO CONFERENCE on Chemical Biology II -An Emerging Field Inspired
    • 発表場所
      札幌シャトレーゼガトーキングダム
    • 年月日
      2009-09-09
  • [学会発表] ヒトデの自切の化学(2)マヒトデの自切の分子機構2009

    • 著者名/発表者名
      鵜飼和代
    • 学会等名
      第4回化学生態学研究会
    • 発表場所
      函館湯の川プリンスホテル渚亭
    • 年月日
      2009-06-13
  • [図書] Echinoderms : Proceedings from the 12th International Echinoderm Conference2010

    • 著者名/発表者名
      Ukai Kazuyo, Nakazawa Takahiro, Namikoshi Michio
    • 総ページ数
      3(547-549)
    • 出版者
      Taylor & Francis

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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