研究課題
若手研究(B)
乾燥化や富栄養化など環境の悪化が著しい、貧栄養湿地に生育する絶滅危惧植物、イヌセンブリの個体群存続性に近親交配・乾燥化・被陰の相互作用が及ぼす効果を、実験個体群および自生地での個体数調査に基づいて評価した。その結果、実生の段階では近交弱勢が乾燥ストレス下で強くなる傾向が見られた。その後の開花までのステージにおいてはそのような交互作用は見られなかったが、過湿により成長が著しく阻害される傾向、および自殖個体では近交弱勢により生存率・着花数ともに低下する傾向がみられた。