農村部のカースト制度を基盤とした土着制度、とりわけ貧困層である農業労働者がその雇い主と結ぶ非公式な労働契約に着目し、それが与える農村労働力の都市移動への影響を計量的に分析するとともに、制度の歴史的形成過程および経済成長下における変容・崩壊過程を人類学などの研究蓄積・研究手法を援用しつつ、1カ村研究にとどまらず60カ村以上の広域一次データを収集し、地理学的な手法も用いて土着制度の広域制度マップを作製することで、これまでの研究課題であったミクロの事例研究をマクロのインド経済分析に反映させることを目指している。
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