今年度は、文献収集及び調査に力点をおいた。これまで購入できなかった高価な図書等の購入ができ、研究の助けとなっている。また、今後のヒアリング調査の下準備として、本研究に関係する組織や研究者とのネットワーク作りを行ってきた。形として残る成果として挙げられるのは、2007年12月のジェンダー法学会での報告である。「リプロダクティブ・ライツの生成」と題し、報告を行った。当該報告は、「リプロダクティブ・ライツ」という概念そのものをめぐる問題点から、定義、出現の背景、萌芽と発展等について検討し、今後は「リプロダクティブ・ライツ」のみならず、「リプロダクティブ・セキュリティ」という観点からの検討も必要であることを述べた。フロアからは活発な質問及び意見がなされ、今後の研究への課題も明らかになった。来年度は、それらの課題を明らかにできるよう研究を進めていく所存である。 個人的な事情により、今年度は海外での調査(国際会議の参加)及び国内での関係各所の調査を行うことが出来なかったが、来年度以降に計画を見直すこととする。
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