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2008 年度 実績報告書

リプロダクティブ・ライツと少子化問題-抽象的規範から具体的権利の確立へ-

研究課題

研究課題/領域番号 19710225
研究機関大阪国際大学

研究代表者

谷口 真由美  大阪国際大学, 現代社会学部, 講師 (90388653)

キーワードリプロダクティブ・ライツ / 少子化問題 / バックラッシユ / 産む自由 / 産めない事情 / リプロダクティブ・セキュリティ / 性的自己決定権 / 法・政策
研究概要

今年度も、昨年に引き続き文献収集及び精査に力点をおいた。高価な図書等の購入ができ、研究の助けとなっている。昨年度の報告に記載したとおり、日本が少子化になっている背景には「リプロダクティブ・ライツ」が保障されていないこと、それはつまり「リプロダクティブ・セキュリティ(性と生殖の安全保障)」が確保されていないからだと考える。女性やカップルは、子どもを「産まない」というだけではなく、「産めない」(産みたいのに産めない)という事情がある。例えば、日本社会が未曾有の不況である今日、女性が妊娠・出産を理由に退職を余議なくされる等の不利益扱いを受け、労使間トラブルになっているケースが著しく増加傾向にある。また、「妊娠リストラ」が問題になり、それを回避するための影響か、日本における中絶率は20-24歳が17.8%、25-29歳が14.3%、30-34歳が11.4%、35-39歳で9.5%と働き盛りの女性に多くみられる。ちなみに、20歳未満は7.8%である。またこれは、経済的な事情から2人目、3人目を産みたいのに産めない層も中絶をしていると考えられる。さらに、妊婦たらいまわし事件からみえてくる、周産期救急搬送問題、出産施設の減少、医療体制の不備などの問題もある。これでは、安心して産める社会とは言い難い。以上のことから、現在、産めない事情をリプロダクティブ・ライツやリプロダクティブ・セキュリティの観点から研究をすすめている。
また、成果には記載していないが、「こうのとりのゆりかご」というエッセイが、京都新聞2008年12月8日発刊号に掲載された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 日本の女性はなぜ子どもを産ま(め)ないのか? -リプロダクティヴ・セキュリティ概念の必要性-2009

    • 著者名/発表者名
      谷口真由美
    • 雑誌名

      国際人権ひろば 84

      ページ: 16-17

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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