討議倫理学の応用可能性に関する研究を進めるために、本年(平成19年)度の研究実施計画に従い、以下のように研究を実施した。 1.先行研究を体系的に整理するために、討議倫理学の誕生(1970年代前半)から責任倫理学としての討議倫理学の確立(1980年代)までの討議倫理学の展開を概観し、その問題点を探った。その成果を「研究ノート 討議倫理学の展開-討議倫理学の誕生から責任倫理学としての討議倫理学まで-」として公刊した。 2.討議倫理学の「応用可能性」を探求するために、「道徳の討議理論」として新たな討議倫理学を提唱しているマルセル・ニケ博士にドイツでインタビューを行った。その成果は平成20年度に論文として学術雑誌へ投稿予定である。 3.批判的社会理論研究へ参加し、討議倫理学に関わる国内の様々な研究者と交流を行った。
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