20世紀における「生物/無生物」概念の研究-思想史と医学史の視角から

2010 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 19720019
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 思想史
• 研究機関: 京都大学
• 研究代表者: 田中 祐理子 京都大学, 人文科学研究所, 助教 (30346051)
• 研究期間 (年度): 2007 – 2010
• キーワード: 現代医学思想史 / 現代哲学 / 言説史 / 生物 / 無生物 / 生命科学史

研究概要

本研究においては(1)20世紀における「生物/無生物」概念についての思索を、哲学文献と医学(生物学文献のそれぞれについて集積し、両者の相互影響を考察する。(2)20世紀の哲学・医学的思考の原点を19世紀の思想史・医学史に探る、という二点を行った。結果として、19世紀科学言説に潜む保守性が保証した未来の科学研究の道筋と、哲学的想像力がラディカルに推し進めることとなった未来主義的思考との間の、逆説的な相互影響を発見した。

研究成果

• [雑誌論文] Koch's technologies and postulates : How they work together in connecting the material and the human in the foundation of bacteriology (2011)
  • 著者名/発表者名: Yuriko Tanaka
  • 雑誌名: Zinbun 42
• [学会発表] 「19世紀医学」をめぐるカンギレムとフーコーの対話 (2010)
  • 著者名/発表者名: 田中祐理子
  • 学会等名: 表象文化論学会
  • 発表場所: 東京大学駒場キャンパス(東京都)
  • 年月日: 2010-07-04
• [学会発表] 『コッホの条件』と細菌学の誕生 (2010)
  • 著者名/発表者名: 田中祐理子
  • 学会等名: 共同研究「色道の言語をめぐる文明史的研究」研究例会
  • 発表場所: 京都大学三才学林(京都市)
  • 年月日: 2010-01-27
• [学会発表] 川越・鈴木編『分別される生命』第5章～第8章を中心に (2009)
  • 著者名/発表者名: 田中祐理子
  • 学会等名: 「医療・社会・環境」研究会・科研費(基盤A)「日本の近代化と健康転換」(研究代表者・鈴木晃仁)共催「『生命というリスク』『分別される生命』書評会」
  • 発表場所: 同志社大学今出川校舎(京都市)
  • 年月日: 2009-03-01
• [学会発表] 病原菌と千里眼-微生物学史のひとこまから (2008)
  • 著者名/発表者名: 田中祐理子
  • 学会等名: 京都大学人文科学研究所開所79周年記念講演
  • 発表場所: 京都大学人文科学研究所(京都市)
  • 年月日: 2008-11-20
• [学会発表] ルイ・パストゥールをめぐって-果実と種子 (2007)
  • 著者名/発表者名: 田中祐理子
  • 学会等名: 共同研究「啓蒙の運命」研究例会
  • 発表場所: 京都大学人文科学研究所(京都市)
  • 年月日: 2007-10-05
• [学会発表] 千里眼者あるいは表象の多様-ジローラモ・フラカストロについて (2007)
  • 著者名/発表者名: 田中祐理子
  • 学会等名: 共同研究「文明と言語」研究例会
  • 発表場所: 京都大学三才学林(京都市)
  • 年月日: 2007-06-30