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2008 年度 実績報告書

連歌百韻・千句古注釈の総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19720040
研究機関北海道大学

研究代表者

長谷川 千尋  北海道大学, 大学院・文学研究科, 准教授 (90431296)

キーワード連歌 / 宗長 / 宗碩 / 伊勢千句 / 古注釈
研究概要

本年度の研究目的は、『伊勢千句』(宗長・宗碩両吟)諸本の悉皆調査を通じて、同千句の古注を収集・翻刻し、その上で新たに古注伝本の系統分類を試み、注釈内容の検討も踏まえて古注の生成過程を明らかにするというものである。『伊勢千句注』の伝本は、先行研究で精注群に所属させたものが七種あるが、今回の調査により、第六種注に新たに天理図書館蔵一本、第七種注に大阪天満宮文庫蔵一本が加わった。東京大学洒竹文庫蔵本は、精注群と粗注群の中間的なものだが、新出の注である。また、未分類の注として存在が知られていた甲子庵文庫蔵本と同一の注として、名古屋大学皇學館文庫蔵本を確認した。粗注群に関しては、天理図書館蔵一本が加わった。
次に、収集した古注のほとんどが未翻刻資料であるため、伝本の系統分類に先立つ必要な作業として、第二種注、第三種注、第四種注、第六種注、未分類の名古屋市鶴舞図書館蔵本、甲子庵文庫蔵本、神宮徴古館蔵本の計七種類の古注の翻刻を順次行った。ところが、計画段階で予想されたことではあるが、これらの翻刻の作業量は膨大であり、本年度の研究時間の大半を費やすことになり、最終的な目的である、古注の系統分類及び各注の詳細の考察には至らなかった。しかし、現段階において、各注釈書の成立過程を解き明かす鍵となるであろう重要な記述をいくつか見いだしており、さらに各句の解釈の相違に踏み込んで検討することによって、宗長由来の系統のもの、宗碩由来の系統のものとそれ以外に大別できるのではなかろうかという見通しを持っている。『伊勢千句注』については次年度に引き続き研究を行うこととする。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 東常縁の歌学における常光院流の継承2008

    • 著者名/発表者名
      長谷川千尋
    • 雑誌名

      中世近世和歌文芸論集(思文閣出版)

      ページ: 50-79

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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