• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

大衆少年雑誌における暴力表象にみるジェンダーの形成に関する歴史社会学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19720043
研究機関神戸大学

研究代表者

目黒 強  神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (70346229)

キーワード近代文学 / 児童文学 / 少年雑誌 / ジェンダー
研究概要

平成20年度は、雑誌『日本少年』におけるジャンル小説ならびに読者関連記事を収集し、ジャンル小説についての分析を中心に行った。
1通時的に概観した結果、『日本少年』においては、編集主筆がジャンル小説の掲載傾向に少なからぬ影響を与えていることが示唆された。
(1) 初代主筆の星野水裏から2代目主筆の石塚月亭までの草創期(創刊〜5巻2号)においては、「小説」という語が冠された作品の掲載回数自体が多くはない。このことは、少年雑誌に「小説」を掲載することが自明ではなかったことを示していると考えられ、新たな検討課題を得ることができた。
(2) 3代目主筆の瀧澤素水の時代(5巻3号〜7巻14号)にジャンル小説の掲載件数が増加し、4代目主筆の有本芳水の時代(8巻1号〜14巻9号)にジャンル小説が確立をみる過程がうかがえた。
2ジャンル小説における暴力表象については、ジャンルと暴力表象との間に関連性が認められた。タイプの異なるジャンル小説が同時に掲載されるという雑誌メディアの性質上、それぞれの作品に描かれたジェンダー間にコンフリクトが生じているケースが散見された。編集主筆等に着目するなどして、掲載時期における支配的なコードを踏まえた上で、個々の作品を分析することが今後の課題として見出された。

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi