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2009 年度 実績報告書

『うつほ物語』を中心とした平安前期言語文化圏におけるアジア文学・文化の影響

研究課題

研究課題/領域番号 19720054
研究機関聖徳大学

研究代表者

正道寺 康子  聖徳大学, 短期大学部・総合文化学科, 准教授 (70320702)

キーワード平安文学 / 比較文学 / 日中文化交流 / 古代音楽 / 樹木神話
研究概要

アジア文学・文化の『うつほ物語』への影響を明らかにするために、昨年度に引き続き、主に唐物(七絃琴)と樹木神話の調査研究を行った。
1、 [仏典引用]仏典引用については用例採取の基準が不統一であり、まだ公開には至っていない。基準を統一した上で再度用例を検討し、なるべく早く公開したい。
2、 [七絃琴・樹木神話]昨年度開催した二つのシンポジウムの成果について冊子化する機会を得、『アジきんア遊学 <琴>(きん)の文化史 東アジアの音風景』(勉誠出版)で、「『うつほ物語』の音楽と樹木神話」を執筆した。
3、 [七絃琴]余明氏(古琴奏者)に平安時代の琴曲を復元してもらい、その演奏風景をDVDに収録した。さらに、収録曲の解説を執筆した(上原作和氏・余明氏と共編『平安文学と琴曲 余明 王昭君を奏でる』フラッグメディアサービス)。
4、 [七絃琴]『うつほ物語』の忠こそ物語に『琴操』の影響があることを指摘した。
5、 [樹木神話]樹木神話について、『源氏物語』で浮舟が木の下で発見された場面について検証し、学会発表を行った。今年度は新たに唐代伝奇の影響を指摘したり、『うっほ物語』の樹木表象との差異を明らかにしたりした。現在、論文を執筆中である。
以上の研究を総合すると、孝子伝、琴操、ジャータカの織りなす世界が『うつほ物語』俊蔭巻の世界であると言えそうである。この点については、次年度、論文化する予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 『うつほ物語』の忠こそと『琴操』「履霜操」2010

    • 著者名/発表者名
      正道寺康子
    • 雑誌名

      聖徳大学短期大学部国語国文学会報 第3号

      ページ: 7-8

  • [雑誌論文] 『うつほ物語』の音楽と樹木神話2009

    • 著者名/発表者名
      正道寺康子
    • 雑誌名

      アジア遊学<琴>の文化史 東アジアの音風景 126

      ページ: 96-105

  • [学会発表] 『源氏物語』と唐代伝奇―木の下で発見された浮舟に注目して―2009

    • 著者名/発表者名
      正道寺康子
    • 学会等名
      シンポジウム・日本語文化圏におけるアジア文化の影響(2009年中國文化大学日本語文学系・台日交流学術研 討会主催)
    • 発表場所
      中國文化大学
    • 年月日
      2009-12-25
  • [学会発表] 『源氏物語』の樹下美人図―「森かと見ゆる木の下」の浮舟―2009

    • 著者名/発表者名
      正道寺康子
    • 学会等名
      全国大学国語国文学会
    • 発表場所
      明治大学
    • 年月日
      2009-06-07
  • [図書] 平安文学と琴曲 余明 王昭君を奏でる(DVDおよび解説)2010

    • 著者名/発表者名
      正道寺康子、上原作和、余明
    • 総ページ数
      21-46
    • 出版者
      フラッグメディアサービス

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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