研究概要 |
1, 京都文化博物館において、鎌倉〜江戸時代に書写された物語の写本を調査した (保坂本『源氏物語』、中山本『源氏物語』、大島本『源氏物語』等)。 2, 国文学研究資料館において、鎌倉〜江戸時代に書写された物語や物語注釈書の写本を調査した (『光源氏系図』、『源氏物語団扇画帖』、『源氏物語歌合絵巻』等)。 3, 永青文庫において、室町〜江戸時代に書写された物語や物語注釈書の写本を調査した (細川幽斎書き入れ本『源氏物語』、土佐派白描絵表紙『源氏物語』、『長谷雄草紙』等) 4, 法政大学において、室町〜江戸時代に書写・印刷された物語の写本・版本を調査した (『伊勢物語』、絵入り『狭衣物語』、絵入り『うつほ物語』等) 5, 東京国立博物館において、平安〜鎌倉時代に書写された歌集の写本を調査した (石山切『三十六人歌集』、元永本『古今和歌集』等)。 6, 上記の調査をもとに、 (1) 『源氏物語』の異文と中世の物語との表現上の連関、 (2) 大島本『源氏物語』の書き入れと、従来の本文研究の論理と誤謬、 (3) 平安〜鎌倉時代の作り物語約50作の、形態的・表記的・内容的共通点と特異性、等を研究した。その成果は、次頁記載の論文において発表した(いずれも、入稿中)。また、『源氏物語』写本については、中古文学会関西部会において、各種作り物語写本については、法政大学国文学会において、口頭発表した。
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