研究課題
3年を予定している本研究の2年目に当たる2008年度は、日本演劇とドイツ演劇のドラマトゥルギー的特徴を探究する調査を行った成果をドイツ・ベルリンの出版社Theater der Zeitから出版した『Theatet in Japan』において発表した。この出版企画は、フランクフルト大学演劇学教授Hans-Thies Lehmannと平田栄一朗が共編著者として進め、日本とヨーロッパの演劇研究者15名が新劇・アングラ演劇・身体演劇・ダンス・舞踏などの主要なジャンルについて論考を執筆してもらった。論考の提出後、日本語論考と英語論考をドイツ語に翻訳し、編集作業を経て上記出版社から2009年2月にドイツ語論文集として発表した。現代日本演劇に関するヨーロッパ言語の広範な論文集はこれまで欠落しており、本書はこの欠落を補うとともに、ヨーロッパにおける演劇研究や日本学研究に新しい情報と視座をもたらすものとなったと思われる。他方では、3年目に成果として出版を予定しているドイツのドラマトゥルギーに関する書籍(日本語)の調査として、ドイツ語圏の劇場・演劇祭の関係者・演出家・ドラマトゥルク・俳優にインタビューを行い、「制作ドラマトゥルギー」と呼ばれる演劇制作の重要な戦略に関する是非や可能性について調査した。これらのインタビューと、すでに調査した文献をまとめ、三元社から出版予定の『ドラマトゥルク-入門』の3章までを執筆した。次年度に同書の執筆を継続する予定である。
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Eiichiro Hirata, Hans-Thies Lehmann(共編著)『Theaterh in Japan』
ページ: 100-108
Elichiro Hirata, Hans-Thies Lehmann(共編著)『Theaterin Japan』
ページ: 109-119
Ehchiro Hirata, Hans-Thies Lehmann(共編著)『Theaterin Japan』
ページ: 147-158
大宮勘一郎編『メディアシステムの閾』
ページ: 235-247