研究概要 |
本研究は,日本語諸方言がもつ<提題>の形式のバリエーションと各形式の意味・文法的特徴を記述し,それらの発達・変化過程について考察することを目的とする。具体的には次のとおり。 1) 日本語諸方言における提題形式のバリエーションを把握する。 2) そのうち意味・機能上特に興味深い現象を示す形式をいくつかとりあげ,その意味・用法を記述するとともに,そのような意味・用法を獲得するまでの発達・変化過程について考察する。 3) 以上の成果とこれまでの共通語を対象とした研究での蓄積を踏まえ,提題という意味・文法カテゴリのありかたやその発達のしかたについて,理論的に検討する。 以上の目的のために,方言話者をインフォーマントとする臨地面接調査・先行研究の記述の整理,既存の談話資料・共通語口語資料の用例調査などを並行的に進める。
|