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2008 年度 実績報告書

名古屋方言におけるプロソディーと世代差に関する対照言語学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19720108
研究機関神戸女学院大学

研究代表者

田中 真一  神戸女学院大学, 文学部, 准教授 (10331034)

キーワード名古屋方言 / プロソディー / アクセント / イントネーション / 音韻構造 / 世代差 / パラ言語的情報 / リズム
研究概要

前年度に引き続き、名古屋市内の数カ所で、フィールドワークによるプロソディー(アクセント・イントネーション)の調査を実施し、とくにピッチの計測を行った。同時に、のプロソディーの型の法則性を探るとともに、文中でのアクセントとイントネーシヨンとの関わりについての調査を開始した。
名古屋方言の(アクセントのある単語の)中立発話におけるピッチ幅は、概して広い傾向にあり、他方言の話者からすると、まるで強調されているように聞こえる可能性のあることを示した。また、同方言において同じ語にフォーカスを当てた(強調した文脈に入れた)部分は、中立発話のそれよりも、さらにピッチの幅が広くなり、他方言における強調表現の音声よりも顕著であることを確認した。
それに加え、東京方言が通常、フォーカスを当てられた単語に対して、より高いピッチを付与する傾向にあるのに対し、名古屋方言では、(ピークを高くすることに加え)開始部分をより低くすることによってもそれが実現され、結果的に、ピッチの幅が著しく広がることでフォーカス部を実現することを示した。
これらのことにより、名古屋方言が他方言の話者にとって詰問されているような印象を与える一因となっていることを指摘した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 言語の韻律と歌のリズム・メロディー2008

    • 著者名/発表者名
      田中真一
    • 雑誌名

      『日本語学』 27-4

      ページ: 18-28

  • [雑誌論文] イタリア語の二重子音・単子音に対する促音知覚2008

    • 著者名/発表者名
      田中真一・窪薗晴夫
    • 雑誌名

      日本音声学会全国大会予稿集 22

      ページ: 61-66

    • 査読あり
  • [学会発表] 外来語の促音2008

    • 著者名/発表者名
      窪薗晴夫・請川剛史・工藤紀子・田中真一
    • 学会等名
      関西言語学会第33回大会
    • 発表場所
      大阪樟蔭女子大学
    • 年月日
      2008-06-07
  • [図書] リズム・アクセントの「ゆれ」と音韻・形態構造2008

    • 著者名/発表者名
      田中真一
    • 総ページ数
      250
    • 出版者
      くろしお出版

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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