本研究では、コーパス分析的方法で構文研究を行うと同時に、その成果の教育的応用に向けた基礎資料を作成した。調査研究の成果として動詞の制約から予測できない文の使用実態が明らかになり、名詞の意味に基づく文意の予測実験では8割近い正答率を示した。このような事実から、(特に名詞の)意味情報が明記されたデータベースの必要性が明らかになったため、言語習得研究への活用を想定したタグ付き学習者コーパスを作成し、公開した。また、コーパス内の全データを複数のオプションで柔軟に検索するシステムも開発しており、人文系の研究者にも簡単に使える仕様になっている。
|