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2010 年度 実績報告書

植民地朝鮮におけるラジオ「国語(日本語)講座」の展開とその効果に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19720123
研究機関愛知教育大学

研究代表者

上田 崇仁  愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (90326421)

キーワード日本語教育 / ラジオ講座 / 植民地朝鮮 / マスメディアを利用した教育
研究概要

本研究が対象としているラジオ講座で使用されたテキストの探索及び当時放送を聞いていた人たちの授索を継続して進めた。残念ながら、この2件については、新しい発見はなかった。
新聞掲載のラジオプログラム欄や、関係記事の調査から、新聞に見られる日本語教育用教材が複数あることがわかり、その開始時期を確認したところ、併合直後、1910年9月までさかのぼることがわかった。
3か年の研究を終え、資料の発掘では、ラジオ講座のテキストそのものの発掘には至らなかったが、朝日新聞社発行の『週刊少国民』、『子供のテキスト』などを通して、ラジオ放送が子供たちにどのような位置づけにあったのか、日本語教育がどのように展開し、それがどのように紹介されていたのかについて、情報を得ることができた。周辺的な情報収集にとどまったが、放送というものが、一過性であることを考えれば、このような周辺資料の収集を今後も継続していかなければ明らかにできることは限られるだろう。
ラジオ講座の教材としては、朝鮮、シンガポール、南方で使用されていたものを入手することができている。台湾で使用されているものについては、存在は確認できているが、実物の入手には至っていない。
ラジオ講座と新聞の講座とのかかわりについて、先に述べたマスメディアの教育利用ということで調査を進めたが、関連は具体的に見られず、どちらかというと、学校教育と新聞の講座の関わりの方が強いように感じている。文字による教育と音声による教育の違いが表れているという解釈も可能だが、資料が限られているため、速断は避けたい。
本研究を通じて、ラジオだけを切り取っての調査には限界があること、マスメディアといったくくりで、しかも、朝鮮に限定せず、台湾や満州といった日本語教育が「国語」教育として展開した地域を広く俯瞰する研究が必要であることを痛感した。
今後、そういった視点での研究を進めていきたい。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 その他

すべて 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 韓国における日本語教育史2010

    • 著者名/発表者名
      上田崇仁
    • 学会等名
      慶南大学校・特別講演会
    • 発表場所
      韓国・慶南大学校
    • 年月日
      2010-12-22
  • [学会発表] 日本語教育の歴史~日本強占期の状況を多面的に2010

    • 著者名/発表者名
      上田崇仁
    • 学会等名
      慶南大学校・大学院特別講演会
    • 発表場所
      韓国・慶南大学校
    • 年月日
      2010-09-07
  • [学会発表] 植民地朝鮮の新聞『毎日申報』に連載された「国語」(日本語)講座の分析2010

    • 著者名/発表者名
      上田崇仁
    • 学会等名
      日本語教育世界大会
    • 発表場所
      台湾・政治大学
    • 年月日
      2010-08-01
  • [備考]

    • URL

      http://homepage3.nifty.com/TAKA730/

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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