研究概要 |
本年度は学習者のアプチチュード・データベースを構築するための方法やデータベース自体に必要な事項の精選に焦点を当て,次のように研究を実施した。 1.学習者の特性を明らかにするため,特に習熟度に関しては約700人の学習者に対して, TOEICテストあるいはTOEIC Bridgeテストを用いて,英語力を測定した。 2.いわゆる個人差要因である,学習観・動機づけ・学習方略についてもあわせて質問紙調査を行って,調査票を電子化した。 3.学習者の適性(習熟度ならびに個人差要因)を分析して,学習者を分類した。 また,パフォーマンス・データベースに関しては,言語運用を引き出すためのタスクとして主に多肢選択形式の読解クスクと与えられた状況に応じた自由英作文タスクを用いることによって,次のように実施した。 1. 300語程度の英文をクローズ形式にし,文脈から推測して適語を選択するタスクを用い,総合的な読解力を測定した。 2.往復書簡の形式の,それぞれ200語程度の英文レターを読んだ後,復信に対してなんらかの言語機能(依頼・謝罪等)を明確にしたうえで返事を書くというタスクを用い,英作文の能力を測定した。 3.これらのデータを電子化した後,アプチチュード・データベースと組み合わせた。 このような手順を踏まえ,3年計画の2年目となる来年度は,話すこと・聞くことに対するデータ収集を行うほか,データベースとして実用に耐えうる標本数を収集し,さらに研究を進めたい。
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