研究概要 |
本年度は, 学習者のアプチチユード・データベースを構築するためデータ収集に焦点を当て, 次のように研究を実施した。 1. 学習者の特性を明らかにするため, 特に習熟度に関しては約200人の学習者に対して, TOEICテストあるいはTOEIC Bridgeテストを用いて, 英語力を測定した。 2. いわゆる個人差要因である, 学習観・動機づけ・学習方略についてもあわせて質問紙調査を行って, 調査票を電子化した。 3. 学習者の適性(習熟度ならびに個人差要因)を分析して, 学習者を分類した。 また, パフォーマンス・データベースに関しては, 言語運用を引き出すためのタスクとして, 多肢選択形式の読解タスク, 与えられた状況に応じた自由英作文タスク, そして音読タスクを用いることによって, 次のように研究を実施し。 1. 100語程度の英文の段落をクローズ形式にし, 文脈から推測して適語を選択するタスクを用いることで, 総合的な読解力を測定した。 2. 場面・状況・目的を設定して, 30分間で300語程度のエッセイを書くというタスクを用い, 英作文の能力を測定した。 3. 100語程度のダイアログのスクリプトを示し, 一方の話者の役割を与えて自然なイントネーション等で音読するよう指示を与え, 発話能力を間接的に測定した。 3. これらのデータを電子化した後, アプチチュード・データベースと組み合わせた。 このような手順を踏まえ, 3年計画の最終年度となる来年度においては, アプチチュード・データとパフォーマンス・データを連携させることで, 研究を完成させる予定である。
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