研究概要 |
第二言語・外国語教育に限らず,教育学,心理学など幅広い分野における動機づけ研究を概観し,外語学習者の動機づけ要因に関する分類・整理を行った。その成果をもとに,予備調査を通じて,質問紙尺度の開発に取り組んだ。 次に,上記の動機づけ要因を意図的に取り入れた教育実践的介入を行い,その効果について検討した。より具体的には,スぜーキシグ,冒ライテ辱ングの授業を対象とじて,自己決定理論に基づいだ教育介入を一定期間にわたって行い.その効果を全体傾向と個人差の観点から検証した.スピーキングに関する研究については田中・廣森て(2007),ライティシグに関する研究についてはHiromori(2007),田中・廣森・山西・広瀬(2007)にまとめた。従来の動機づけ研究は,対象となる学習者の全体傾向を議論することに終始しており,個人差に応じた適切な学習支援を行う上では十分な示唆を提供できずにいた。それに対して,上記の研究では,学習者の動機づけ特性に応じて,求められる学習支援のあり方が異なる可能性があるということを,実際のデータをもとに示した。 さらに,先述した一連の研究から,動機づけは文脈依存性が高いことが明らかとなった。したがって,そのような動機づけの特性をよりミクロ的な視点からえるため,タスクに対する取り組み(具体的には,特定のタスクに対する期待や価値といった認知的評価)と動機づけの関連についても調査を行った。その成果については,廣森(2007)にまとめた。
|