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実施初年度の本年度は、目的を遂行するため、実施計画に即して、以下の研究を実施し成果を得た。
(1)場所請負証文の所在情報確認:本年度は、主に北海道内および東京都内のそれを行なった。具体的には、収集した基礎文献(史料集・目録等)からの抽出作業とともに、北海道大学附属図書館・北海道開拓記念館ならびに国立公文書館内閣文庫所蔵の当該史料につき、史料の特定をおこなった。
(2)保存機関の訪問・閲覧・撮影による収集:本年度は研究初年度であり、このことを遂行するために必要なPC、プリンタ等の設備を整えた。そのうえで、北海道大学・北海道開拓記念館ならびに国立公文書館内閣文庫等を訪問し、閲覧・撮影による収集・整理を開始した。次年度以降、この設備をより活用したい。
(3)場所請負証文の内容検討:内容検討の基礎作業として、収集した場所請負証文のフルテキストでの入力作業を実施した。この作業の一部は、大学院生のアルバイト雇用を実施して行なった。いまだ編年配列を順次増補していく段階ではあるが、2次にわたる蝦夷地上知という政治変動と証文文言の推移との間に密接な連関が窺えるなど、今後より精緻な分析を続けていく価値があることの展望が得られた。
なお、以上の研究遂行の過程で得られた情報の一部は、本年度におこなった自らの研究発表にも活用した。
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