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2008 年度 実績報告書

日本古代のモニュメント空間分析による地域社会と歴史認識の形成過程に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19720168
研究機関神戸大学

研究代表者

松下 正和  神戸大学, 人文学研究科, 非常勤講師 (70379329)

キーワード風土記 / 墳墓伝承 / モニュメント / 歴史意識 / 地域認識 / 古代の碑
研究概要

モニュメント空間が、古代の地域社会や権力構造との関わりにおいて形成・再生産・忘却される過程を歴史的に解明し、当該期の人々が有する歴史認識・地域認識に対していかなる影響を与えたのかを検討するため、以下のような研究を行った。
(1)『播磨国風土記』・『摂津国風土記逸文』中の墳墓伝承地に関するフィールドワークと古代から現代にまで至る関連史料を収集・分析し、摂播におけるモニュメント空間研究を行った。
(2)「いひぼ学研究会」に出席し現地研究者やたつの市教委から情報収集を行った。
(3)日本三古碑の一つ「多賀城碑」のフィールドワークと関連史料の収集・分析し、古代東国と摂津・播磨のモニュメント空間に関する比較検討を行った。
(4)『常陸国風土記』と『播磨国風土記』にみえるモニュメントの比較検討のため、第2回モニュメント研究会「『播磨国風土記』にみえるモニュメント」を平成20年12月14日に開催し、研究代表者を含めて計4名が報告した。
これらの研究により、モニュメント空間の形成・変容過程に関する基本的な分析視角を得ることができた。また、西摂・播磨地域の特異性を浮き彫りにすべく、東国との比較研究を行い、モニュメント空間を媒介として成立する歴史認識の地域差を解明することができた。
近世・近現代以降に文化財化される以前の地域の人々と史蹟との関係を把握するための歴史的前提を解明し、モニュメント空間における、地域社会で生起した歴史意識・地域認識と、王権や国家により「正統」化される歴史意識・地域認識との相克状況を分析することは、王権の歴史意識・地域認識に関する研究にとっても大きな意義を有することが明らかとなった点が今年度の成果である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 〈外部〉からみた但馬・〈外部〉にある但馬〜古代の播但交通と飾磨・越部ミヤケ〜2008

    • 著者名/発表者名
      松下正和
    • 雑誌名

      但馬史研究 31

      ページ: 1-22

  • [学会発表] 風土記の歳時記2009

    • 著者名/発表者名
      松下正和
    • 学会等名
      龍野史談会
    • 発表場所
      霞城館・矢野勘治記念館
    • 年月日
      2009-02-22

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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