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2010 年度 実績報告書

中国南北朝・唐宋時代の軍事と秩序

研究課題

研究課題/領域番号 19720185
研究機関島根大学

研究代表者

丸橋 充拓  島根大学, 法文学部, 准教授 (10325029)

キーワード軍事秩序 / 府兵制 / 募兵制 / 互酬 / 軍事財政
研究概要

(1)「君臣間の互酬的軍事秩序」の分析
互酬的軍事秩序の存否を府兵制期以前にさかのぼって探求することを目指す本研究の一環として「軍事財政の持続性」という課題に取り組んだ。財政的物流組織化への着目や、兵役を軍需充足方式として再定位する視角を通じ、軍事財政概念を府兵制期以前にまで適用することの可能性・意義を論じた(論文「府兵制下の『軍事財政』」)。
(2)「軍事儀礼」の分析
(1)「軍礼」確立過程の解明
漢代において礼学上の概念として確立された「五礼」が、魏晋南北朝隋唐時代に国家儀礼として制度化されていくのと歩調を合わせ、五礼のひとつ「軍礼」も輪郭を明確にしていく。そうした過程を、歴代正史の礼志等に基づいて跡づけた(論文「魏晋南北朝階唐時代における『軍礼』確立過程の概観」)。
(2)射礼の軍礼化過程
『大唐開元礼』において「軍礼」に分類される諸儀礼のうち「射礼」に着目し、もともと「嘉礼」に属していたこの儀礼が「軍礼」に吸収されていくまでの足取りと、変化の背景を探った(学会報告「唐開元軍事儀礼の源流」)。
(3)出征儀礼について
戦時に開催される一連の「出征儀礼」のうち、戦前・戦後に行われる太廟・太社および南郊(天)の祭祀に着目し、それらが実施される条件と、実施することの政治的意義・思想的背景について検討を進めた(分担研究者となっている「中国古代軍事制度の総合的研究」の研究会にて一部報告し、論考化に向けた準備を進めている)。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 魏晋南北朝階唐時代における「軍礼」確立過程の概観2011

    • 著者名/発表者名
      丸橋充拓
    • 雑誌名

      社会文化論集(島根大学法文学部紀要・社会文化学科編)

      巻: 7号 ページ: 53-61

  • [雑誌論文] 府兵制下の「軍事財政」2010

    • 著者名/発表者名
      丸橋充拓
    • 雑誌名

      唐代史研究

      巻: 13号 ページ: 56-70

  • [学会発表] 唐開元軍事儀礼の源流2010

    • 著者名/発表者名
      丸橋充拓
    • 学会等名
      東洋史研究会
    • 発表場所
      京都大学(招待講演)
    • 年月日
      2010-11-03

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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