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2009 年度 実績報告書

ロシア史における保養地事業と公民的ナショナリズム

研究課題

研究課題/領域番号 19720199
研究機関新潟国際情報大学

研究代表者

池田 嘉郎  新潟国際情報大学, 情報文化学部, 講師 (80449420)

キーワードロシア / ロシア史 / ナショナリズム / 景観 / 第一次世界大戦 / 身体 / ソ連 / 西洋史
研究概要

研究最終年度にあたる本年度は、研究計画にしたがい、ソ連期について分析を進めた。さらに帝政期についても、下位テーマa「保養地事業と景観」、同b「保養地事業と身体」の両方について、前年度までに遂行しきれなかった部分の研究を行なった。景観論と身体論に立脚して研究を進める中で、ロシア史におけるナショナリズム分析のために、さらなる切り口を見出すこととなった。まず、専制という体制を帝国一般を離れて個別に議論するためには、「権力論」が欠かせないことが明らかとなった。ついで、保養地の発展やそこでの政治・社会関係のあり方を実証分析するためには、「都市論」という観点が有効であることが明らかとなった。このようなあらたな知見にもとづきながら、2本の論文を発表し、1回の学会報告を行なった。さらに、全研究期間の成果を研究書にまとめるための準備に入るとともに、補足的な史料調査のために平成23年2月-3月にモスクワに出張した。モスクワではおもにロシア国立軍事史アーカイヴにおいて、第一次世界大戦期の軍事医療行政について調査を行なった。執筆予定の研究書においては、専制権力、臣民の身体、それに祖国の自然が一体のものとして把握される帝政ロシアの政治空間について、保養地行政の観点から実証的な分析が行なわれる予定である。さらに、そうした政治空間の基本的な特徴がソ連期にも継承されたことが論じられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] ユーラシアの地政学としてのソヴィエト建築学-モスクワ、ノヴゴロド、北京2010

    • 著者名/発表者名
      池田嘉郎
    • 雑誌名

      地域研究 10-2

      ページ: 90-108

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 専制、総力戦と保養地事業-衛生・後送部門最高指揮官オリデンブルグスキー2009

    • 著者名/発表者名
      池田嘉郎
    • 雑誌名

      ロシア史研究 84

      ページ: 47-63

    • 査読あり
  • [学会発表] 都市と対峙するボリシェヴィキ政権-公営事業、「寄生分子」と内務人民委員1921-282009

    • 著者名/発表者名
      池田嘉郎
    • 学会等名
      ロシア史研究会
    • 発表場所
      法政大学市谷キャンパス
    • 年月日
      2009-10-11

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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