研究課題
・木簡解読を支援する高精度な字体検索技術の実現と実装インタラクティブなユーザインタフェースを含む破損文字認識技術、および奈良文化財研究所で公開されている古代木簡デジタルアーカイブ「木簡字典」を利用した古代文字検索技術を実現した。特に、破損文字認識技術については、昨年度の版に比べて精度とユーザビリティの大幅な向上を達成した。また、木簡字典の側で必要となった改良・仕様変更にも関わり、解読支援に必要と考えられる様々な情報を容易に利用者が取得できるシステムを構築した。・ネットワーク通信・対話技術の実現古文書の解読に関わる専門家が世界各地で情報の簡便な遣り取りを行いながら遠隔共同作業を行うためのネットワーク技術、およびそのユーザインタフェースを実現した。遣り取りできる情報は釈文・画像(加工前/加工後)・注釈など多岐に渡り、専門家の共同活動を多方面から支援できる。・効果的な画像処理の実現様々な画像処理を組み合わせることで、汚損・破損した木簡の解読支援に有効な画像処理を実現した。実験では多数の木簡画像を使用し、複数の被験者による実験を実施することで木簡画像の視認性が向上することを確認した。・文脈処理(釈文補完支援)技術の改善既に実現した古代木簡解読支援のための文脈処理を拡張・改善し、地名・人名・物産名・カバネなど古代木簡で使用された様々な記述を補完・検証する技術を実現した。・木簡解読支援システム「Mokkanshop」の改善と公開上記の技術・手法を搭載した新しい木簡解読支援システムを実装し、木簡解読を行う専門家らに配布した。
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人文科学とコンピュータシンポジウム論文集 Vol.2008, No.15
ページ: 75-80