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2008 年度 実績報告書

ネパール西部ヒマラヤ地域における人口動態とその影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19720220
研究機関明治学院大学

研究代表者

森本 泉  明治学院大学, 国際学部, 准教授 (20339576)

キーワードネパール / ヒマラヤ / マナン / 人口動態 / 環境変化 / 観光 / 環境利用 / 地誌
研究概要

2008年8月から9月にかけて、調査対象地域ネパール西部・ヒマラヤ地域のマナン郡において現地調査を実施した。前年度、マナン郡の北側7村をまわって観察し、2008年度は特に観光化の進んでいる、また氷河湖が形成されているマナン村を重点的に調査することにした。
マナン村にある観光施設であるホテルの全戸調査を行い、いつ、誰が、どのようにホテルを開業し、今日どのように経営しているのかを聞き取り調査から明らかにした。その結果、すべてのホテルが畑を所有し、外国人観光客が来ることによって、それまでマナンの村民が食しなったような野菜を栽培するようになったことが分った。キッチン・ガーデン・ホテルというような状況である。ただし、人参や高菜の栽培は観光客による需要だけでなく、農業開発事業や、気温の上昇が関係していることが分った。
マナンに形成された氷河湖がいつごろから形成されて、村にどのよう影響を及ぼしているのかについての古老から聞き取り調査を行った。ここ20年近くの間に急速に氷河湖が形成されたことがわかり、換言すると気温の上昇が、上記の栽培作物種の多様化と連動していることの裏づけとなった。
人口動態については、村の古老数人からライフストーリーを聞き取り、彼らが1960年代から英連邦であるマレーシアやホンコンを始め、東南アジアで行うようになった交易の状況と、カトマンドゥへの移住、そして帰村の過程を、部分的ではあるが、明らかにした。
観光客と、観光客に付き添うガイドやポーターの利用する飲食店において、燃料の利用状況を聞き、薪炭の採取が近隣の森林からほぼできなくなっていることが明らかにされた。また、新しい建物を建てるための資材としても森林を切ることは規制されており、今後の観光開発に大きな支障となることが明らかになった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 「カースト社会」における浄-不浄関係とその実践-ネパールの楽師カースト・ガンダルバを巡って-2008

    • 著者名/発表者名
      森本泉
    • 雑誌名

      人権と部落問題 774

      ページ: 64-69

  • [学会発表] The Impact of Global Tourism on the Gandharbas in Nepal2008

    • 著者名/発表者名
      MORIMOTO, Izumi
    • 学会等名
      The 31st International Geographic Conference
    • 発表場所
      Tunis, Tunisia
    • 年月日
      2008-08-14

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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