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2008 年度 実績報告書

中国地方都市における地域コーポラティズムによる経済再生への取り組み

研究課題

研究課題/領域番号 19720226
研究機関九州大学

研究代表者

阿部 康久  九州大学, 比較社会文化研究院, 准教授 (10362302)

キーワード企業立地 / 企業誘致 / 地方政府 / 立地要因 / 大連市
研究概要

本年度は, 外資系企業が中国投資を行う際に, 地方政府による誘致政策が果たしてきた役割について検討するために, 中国有数の日系企業の進出先として知られる大連市の経済技術開発区を対象地域として取り上げ, 進出している日系企業90社に対して調査依頼を行い, うち40社に大連への進出理由や現在の立地環境に関するアンケート調査及びヒアリングを行った。
本調査の結果として, 進出企業は, 地方政府による誘致活動を, 高く評価していたことが分かった。進出先政府による誘致活動は, 進出企業から見ると, 当該地域の政治情勢やビジネス慣行の違いといった政治的・文化的側面への不安をカバーできるので, 企業立地に際して, 重要な役割を果たしうることが指摘できる。とりわけ, 中国のような社会主義国に進出する際には, このような政府による誘致活動は, 重要な役割を果たすことが指摘できる。
また, 一旦, 大企業の工場誘致に成功すると, サプライヤー等の取引先企業もそれに付随して進出してくるほか, 進出企業とは直接は取引関係がない企業であっても, 多くの日系企業が既に進出しているという実績を評価して, 大連を進出先として選択した企業も見られた。また, 進出企業に対する市政府の対応にも, 高い評価を与えている企業が多く見られた。
大連市政府は, 1984年に経済技術開発区の設置が認められると, いち早く日系企業に絞った誘致活動を行っており, はじめての日中合弁の工場団地を建設する等, 積極的な誘致活動を行ってきており, 同市が顕著な経済発展を遂げた重要な要因となってきたことを明らかにすることができた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Why do the unemployed remain in an Area of China with Disadv antaged Employment Opportunity? : A Case Study of Fushun City, the Northeast China2009

    • 著者名/発表者名
      ABE Yasuhisa, ZHENG Nan
    • 雑誌名

      地理科学学会編『地理科学』 64巻1号

      ページ: 22-36

    • 査読あり
  • [学会発表] 中国地方都市における日糸企業の立地環境-大連市経済技術開発区を事例にして-2008

    • 著者名/発表者名
      阿部康久,範晶
    • 学会等名
      人文地理学会大会
    • 発表場所
      筑波大学
    • 年月日
      2008-11-09

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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