本研究の目的は、タイにおける近代技術と工学の発展を事例に、技術に関する人類学的理論を構築することである。この研究は、次の二つの課題から構成される。第一の課題は、マルセル・モース(Marcel Mauss)の技術論の再評価をもとに近年の技術史、科学社会学の成果を取り込んで、技術の人類学の理論的な枠組みを構築することである。第二の課題は、タイにおける近代技術の発展を民族誌的に検討し、この枠組みを経験的なレベルで検討・発展させることである。 また本研究では、海外の学会、研究機関、国際ジャーナルなどでの発表をとおして、その成果を国際的に発信することを目指している。
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