本研究は、法哲学や政治思想の領域で、近年急速に注目を浴びてきた共和主義の研究の一環として、共和主義が目標とする法理念が、現代の多元的社会においてどのような形で適合するかについて理論的に検討することを目的とした。本研究は、この目的を実現するにあたって、共和主義に関連する諸文献を入手・講読・吟味することを通して、共和主義の自由観を中心に、徳や平等といった法理念との関連性を検討してきた。本研究は、研究代表者一名により在外研究を含む四年間で実施され、刊行予定の分も含め計五本の雑誌論文等の形で公表される。
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