• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

憲法解釈学における国家理論の役割とその変容-ドイツ憲法学史を題材に

研究課題

研究課題/領域番号 19730017
研究機関東京大学

研究代表者

林 知更  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 准教授 (30292816)

キーワード憲法 / 国家 / ドイツ
研究概要

4年間の研究期間の初年度にあたる平成19年度は、第一に19世紀ドイツ憲法学の抱えていた解釈論的諸問題の構造について基本的な理解を獲得することに取り組んだ。具体的には、戦前の美濃部達吉の著作を入口としながら、彼が依拠したドイツ立憲君主制下の後期における憲法学の問題状況について、イェリネックやラーバント、ゲオルク・マイヤーなどを素材に検討を進めた。第二に、カイザーライヒ・ワイマール・戦後におけるドイツ憲法学の変化を考える際の切り口のひとつとしてそこにおけるドイツ憲法史像の理解やその際の方法意識の変化をひとつの切り口として分析するべく試み、かような検討の手始めとして19世紀ドイツ立憲君主制に対する戦後の議論に取り組んだ。具体的には、同じくカール・シュミットの影響が指摘されるベッケンフェルデとフーバーという世代を異にする論者の論争を検討の対象とし、そこにおける分析枠組みの相違が持つ意義について考察を試みた。これらの検討は今後も角度を変えながら継続される予定であり、次年度以降に発表される研究論文の中に反映される見通しである。この年度内に公表された成果としては、まず本研究の主題に対して現時点で抱いている理解を、議会制論を主題とした論文の中で試論的に提示した。また、憲法における団体の位置づけに関する論文を執筆するに際して、戦後ドイツ憲法学の性格に関する現時点での理解を部分的なかたちながら提示するよう試みた。こめ他、次年度以降の研究のたあに文献収集を積極的に行った。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 戦後憲法学と憲法理論2007

    • 著者名/発表者名
      林知更
    • 雑誌名

      憲法問題 18号

      ページ: 39-52

  • [雑誌論文] 議会制論の現在2007

    • 著者名/発表者名
      林知更
    • 雑誌名

      法学教室 321号

      ページ: 21-29

  • [図書] 岩波講座憲法2 人権論の新展開2007

    • 著者名/発表者名
      林知更ほか(共著)
    • 総ページ数
      309
    • 出版者
      岩波書店

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi